Vol.04 『30代の結婚と出産』
考え方が多様化した昨今の風潮では異論がでるかも知れませんが、「結婚して新しい家族を作ろうとする」のはごく自然なことです。 “子孫を残す”ということが全ての生き物の遺伝子に組み込まれた本能なのだから、「子供は欲しくない」とか「一人で生きていく」という考え方のほうがむしろ生物学的に例外なのかもしれません。
結婚することを考えるとき、またこれからの人生を過ごすにあたって、男女間の決定的な違いを意識しておくことが重要です。
当たり前のことですが、それは子供を産む方かそうでない方かということです。
子供が欲しくなるタイミングというのは男女・年齢を問わず人それぞれバラバラです。
「○○歳までにほしい」「できたら産む」「今すぐにでも」「生活が安定したら」などなど。特に女性の場合、仕事との両立を考えて慎重な人も多いのではないでしょうか?
子供を産むことができるのは女性だけ。
さらにその中でも出産可能な年齢の人たちだけです。現代は医学が発達しているからある程度まで出産が可能だと言われていますが、それでも初産だと、赤ちゃんの健康も考えて40代前半くらいまでが限界でしょう。
産婦人科医の間では卵子が妊娠する能力というのは33歳くらいから下がり始めるといわれているそうです。
このように女性は年齢的な限界があるため、いざ欲しくなったときに持てるかどうかわかりません。本当に欲しくなったとしても産みにくい体質だったり、産みたくても病気や何らかの事情で産めない人もいます。こういったことは本当に産む気になったときまでわからないことも多いので、わかったときはすでにチャンスが少なくなってきて困る事態になるというのが実情です。
それに対して男性は年齢がだいぶ上でも、その能力さえあれば子供を持つことができます(ただし、男性も年齢とともにその能力が落ちてくるようですが)。
茜会に相談にみえる女性のなかに、「若いときは一人をエンジョイしていたものの、歳をとってきたときに自分が一人ぼっちだということに気がついた、でもいまさら子供が欲しいといってもどうにもできない」と後悔される方がいます。この傾向はこれからも増えていくものと思われますが、私たちもそのようなどうすることもできない悩みを聞くとつらい気持ちになります。
特に30代の、今結婚するかしないか、子供を作ろうかどうしようかと迷っている方へ。
これからまだまだ長い人生の最大の決断です。よく考えてあとで悔いのないようにしてください。
仕事が忙しい、楽しい、とパートナー探しやお付き合いを後回しにしている皆さん。相手を見つけるところから始めて交際期間を経て結婚、そのあと出産という順序には最低2~3年くらいを要します。結構時間がかかります。まだ若いうちにはわからない、将来の満足・安心とか不安などをよく考えて人生を逆算して考えてみることもときには必要です。