ここ数年、よく「若者の〇〇離れ」という話題を耳にします。クルマ離れ、高級ブランド離れ、ディズニー離れなどの話題を耳にされたり、実際に自家用車を買いたいと思っていない若者と接して驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こういった「〇〇離れ」の原因は時代によって価値観が変わってきた結果ともいえますが、1番の原因は所得が低いためだと言われています。
2023年の日本人の所得の中央値 は405万円で、20年前の2003年の476万円と比べると71万円も下がっています。そのうえ、社会保険料は20年前より高くなっているため、手取りの金額はさらに下がっていると考えられるでしょう。
結婚を望まない若者が増えている理由もお金がないことが大きな原因になっているようです。また、40代以上の人の結婚をしたくない理由も経済的な理由を原因にあげる人が少なからず存在します。
結婚に関する意識調査の結果を見てみる
まずは、2021年に内閣府が行った調査 で結婚しない理由に「結婚生活を送る経済力がない・仕事が不安定」をあげた人の割合を男女・年代別で見てみましょう。
20~39歳男性 |
36.2% |
20~39歳女性 |
35.1% |
40~69歳男性 |
41.4% |
40~69歳女性 |
31.6% |
この結果を見ると、年代や性別に関係なく、結婚していない人の3〜4割が経済的な不安を理由に結婚をしていないことがわかります。
では、実際に結婚する相手に経済力を求める・求めた人はどのくらいいるのでしょうか。結婚相手に求める条件に「満足いく経済力・年収」を求める人の割合は男性が4.4%、女性が35.0%と男女で大きく差が出ました。
次に、既婚・未婚に問わず結婚する理由として「経済的安定を得たい・得たかった」と回答した人の割合は次のとおりです。
20~39歳男性 |
5.9% |
20~39歳女性 |
14.5% |
40~69歳男性 |
3.7% |
40~69歳女性 |
16.5% |
この結果を見ると「結婚相手に経済力を求める・求めた人」に比べ「経済的な安定を得たい・得たかった」人の割合は、男性はほぼ結果が変わりませんが、女性は割合が大きく減っています。
3つの結果を比べると、結婚しない人の3〜4割は結婚後の生活費を心配して結婚をしないと考えているが、経済的な安定を得たくて結婚する人はそこまでいるわけではないと推察できます。
次に同じ調査のなかで、興味深い調査結果がありましたので、そちらも見てみましょう。理想の老後の暮らし方に対する質問の答えで「配偶者と2人暮し」または「配偶者と子どもと暮す」と答えた人の結果は以下のとおりです。
配偶者と2人暮し
20~39歳男性 |
33.1% |
20~39歳女性 |
44.9% |
40~69歳男性 |
48.6% |
40~69歳女性 |
45.1% |
配偶者と子どもと暮す
20~39歳男性 |
21.6% |
20~39歳女性 |
29.3% |
40~69歳男性 |
31.1% |
40~69歳女性 |
35.4% |
この結果を見るとわかるように、子どもがいるかどうかは抜きにして、老後を配偶者と一緒に暮すことを理想と考える人は1番少ない20~39歳男性でも5割以上、40歳以上は男性・女性ともに8割もいるということがわかります。
結婚相手に本当に求めるものは何?
さきほど紹介した内閣府の調査で「結婚相手に求めること・求めたこと」という質問の回答の上位は「価値観が近い 男性62.8%、女性62.8%」「一緒にいて落ち着ける 男性61.9%、女性53.9%」「一緒にいて楽しい 男性49.9%、女性49.0%」の3つでした。
この結果からわかるように、結婚を望む人の半数が相手に対して共感や楽しさ、安心感を求めていることがわかります。
2018年に放送されたドラマ「義母と娘のブルース」のなかで、綾瀬はるかさんが演じた主人公が結婚しようと思った理由についてこんなことを言っていました。
「夜中に1人で漫画を読んでいたら、それがものすごく面白くて、その感想を誰かに語りたい!って思ったけど、私にはそれを語れる相手が誰もいなかった」
SNSが発達して、いくらでも自分の思いを発信できるようになってはいますが、今感じた「どうでもいいこと」を一緒に共有できる人は大人になるとどんどん減っていきます。
1ヶ月後に約束をして会える友達はたくさんいても、明日急に会える友達はそういないし、会っても「どうでもいいこと」は話せません。
結婚したいと思う人の多くは、日々のなかで起こるたわいもない幸せと不幸せを共有して、一緒に笑ったり、怒ったりできる人を求めているのではないでしょうか。
実際に結婚生活で必要な費用を計算してみよう
経済的な理由だけで結婚を諦めないためには、結婚生活に必要な最低限の費用を計算してみることが大切です。
家賃、光熱費、食費、通信費、雑費、交際費など必要な費用をすべて出し、その費用が夫婦二人の収入で本当にまかなえないのかを確認しましょう。そして、足りない金額があれば、それをどうすれば捻出できるかを考えます。
転職をして収入を上げるのか、資格を取って今の会社で年収を上げるのか、副業で収入を増やすのかなど方法はさまざまです。
また、結婚をして夫婦二人だった場合と子どもを持った場合のライフプランを大まかに立て、それぞれどのくらい費用が必要なのかを確認してみましょう。
漠然と無理だと決めつけるより、実際いくら足りないのかを把握すれば、対策を立てようという気持ちに変わります。
人生は短いようで長いです。自分のなかに「結婚したい。誰かと人生を一緒に生きたい。」という気持ちが少しでもあるなら、その気持ちに簡単に蓋をせずに、それを叶えるための行動を少しでも取ってみることをおすすめします。
実際の生活費用は1人より2人の方がかからない
そして、実際に計算してみるとわかるのですが、1人暮しと2人暮しの費用は単純に2倍になるわけではありません。
1LDKから2LDKに引っ越したからといって家賃が2倍にはなりませんし、よほどお互いが大量に光熱費を使わない限り光熱費が倍になることはなく、むしろ1人あたりの負担額は減らせるでしょう。
これは食費も同じで、すべての食事が外食なら食費は2倍になりますが、自炊をするなら1人当たりの負担額は減ります。
実際のデータを見てみると、2022年の総務省 の調査では単身世帯の平均生活費は178,138円で、二人暮しの平均生活費は287,524円でした。
つまり、2人暮しの方が1人あたりの負担額は34,376円も減らせることになります。この減った負担額を貯蓄や投資に回せば、将来的なお金の心配も軽減できます。
老後のお金について不安な方はこちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
https://www.stat.go.jp/data/kakei/2021np/index.html
価値観のあう相手と出会いたいなら
生活に必要な費用を二人で共有し、目標の貯蓄額を決め、二人でその金額を目指して節約を楽しむのも結婚生活ならではの楽しみ方といえるでしょう。
一緒に目標に向かってがんばれる価値観のあうお相手と、たわいもないことや楽しさを共有できれば最高の結婚生活が送れます。
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